今回紹介する事例
日々の料理に「変化をつけたい」と感じたことはありませんか?
長年愛されてきた調味料「味ぽん」の60周年記念キャンペーン「ぽん!と変えちゃう?」は、
そんな私たちの課題を解決する魅力的な広告施策です。
ロングセラーブランドに限らず、
さらなるブランドの成長を実現させたいと考えている方に参考になる事例です。
気になった広告施策や商品をWHO、WHAT、HOWの視点でシンプルに整理。
キャンペーン概要
味ぽんの多様な使い方を提案することで、消費者の利用シーンを拡大し、商品の価値を再認識してもらうことを目的としています。また、60周年という節目を活用し、ブランドのリフレッシュと認知度の向上を図っています。
- 施策名:「ぽん!と変えちゃう?」
- 公開媒体:テレビCM、Web動画、SNS
- 公式サイト:「ぽん!と変えちゃう?」キャンペーンページ
- 動画URL:味ぽん「ぽん!と変えちゃう?」篇 CM【ミツカン公式】
WHO (ターゲット)
主に家庭で料理をする主婦層や料理愛好家を中心に、
幅広い年齢層をターゲットとしています。
特に、日々の食事に変化を求める人々や、
調味料の新しい使い方を探している消費者を意識しています。
- ターゲット:
家庭で料理をする主婦層や料理愛好家、特に献立に悩む幅広い年齢層。 - ターゲットの課題:「料理がマンネリ化している」「手軽に新しい味を試したい」。
WHAT to say (伝えたいメッセージ)
「いつもの料理に味ぽんを加えるだけで、新たな美味しさが広がる」というメッセージを伝えています。具体的には、味ぽんを「かける」「炒める」「漬ける」「混ぜる」など多様な使い方で、日常の料理が手軽に変化することを強調しています。
- メインメッセージ:
「ぽん!と変えるだけで、いつもの料理が新たな美味しさに」。 - 具体的提案:
「かける」「漬ける」「混ぜる」「炒める」など多様な使い方で料理を変化させる。
HOW to say/ (メッセージの伝え方の工夫)
実際の味ぽん愛用者(玉袋筋太郎さん)が出演することで、
リアルな使用シーンを描き、視聴者に親近感を与えています。
また、具体的なレシピや使用方法を紹介することで、
消費者がすぐに試せるような実用的な情報を提供しています。
- キーコピー:
「いつもの味、ぽん!と変えちゃう?」。 - ビジュアル:
暖色系で温かみのある色彩。実際のユーザーを起用した親近感ある表現。 - 音楽・ナレーション:
「ぽん!」という擬音を効果的に活用し、軽快で記憶に残りやすいリズム感を演出。 - 動画内容:
日常の料理シーンでの使い方を具体的に示し、即試せる提案を行っている。 - セレブリティ:
普段から味変のために「味ぽん」など調味料セットを持ち歩く玉袋筋太郎さんを起用
<出演者コメント:玉袋筋太郎さん>
「普段から味変のために「味ぽん」など調味料セットを持ち歩いていて、ロケ弁や新幹線などの車内飲みで楽しんでいます。それを知ったミツカンさんから、まさかCM出演のオファーをいただくとはびっくり(笑)お酒のツマミから普段の料理まで、「味ぽん」はかけるだけでグッと美味しくなるので用途が幅広いよね。これからもお世話になります!」
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000389.000065533.html
施策のポイント・学び
クリエイティブは、
「味ぽんは”実は”複数の料理に活用できる」
という気付きを与える内容になっています。
この動画の視聴を通して、
味ぽんが持つCEP(消費者が商品カテゴリーを思い出すきっかけ)が広がり、
「こんなことにも「味ぽん」を使えるなら、買ってみようかな!」
と考える人を増やすことが期待できそうです。
- 即効性:
「ぽん!」とひと手間で料理が変わる手軽さが視覚的にも明快。 - 多用途性:
あらゆる料理シーンでの利用可能性を提案し、カテゴリー内での存在感を強化。
過去の施策でも「味ぽん」で作れる「料理の幅・可能性」を訴求しています。
このまま「時短料理」「イベント料理」などターゲットのニーズに応じた具体的シーンの拡充や
シーズンプロモーションの形で鍋シーズンや年末年始の食卓シーンに特化した提案を実施していくことで、さらに味ぽんが保有CEPが増え、ブランドはさらに盤石になることでしょう。
補足:クリエイター視点
- 表現の魅力:
- 親しみやすいストーリー構成とビジュアルデザイン。
- リズム感のある「ぽん!」という擬音の活用が記憶に残る。
- 応用可能なアイデア:
- リズム感のあるナレーションを他製品にも応用。
- 家庭的で暖かい色彩設計をブランドムービーに展開。
補足:マーケター視点
- ターゲットリーチ:
- 主要なCEPに対応し、課題解決型のメッセージが有効。
- 活用アイデア:
- SNSキャンペーン:「ぽん!と変えた」料理写真のUGC投稿を促進。
- 継続的コンテンツ供給:短いレシピ動画のシリーズ化。
- リテール連動:店頭で即席レシピを提案し購買行動を誘導。
結果 (成果)・まとめ
味ぽんの「ぽん!と変えちゃう?」は、
単なる調味料広告を超え、消費者の生活シーンに寄り添いながら”CEP”の拡大を実現できる施策です。
この施策から学べるポイントとして、
長年愛されてきた商品の新たな価値提案があります。
具体的には、既存商品の多様な使い方を提案することで、
消費者の興味を引き、新たな購買動機を生み出すことが可能です。
また、実際のユーザーを起用したリアルな広告表現は、
信頼性を高め、消費者の共感を得る効果があります。
さらに、60周年という節目を活用したキャンペーンは、
ブランドの歴史と信頼性を強調しつつ、
新たな試みを打ち出す好機となります。
このように、商品の持つ既存の価値を再発見し、
新たな視点で提案することは、
他社のマーケターにとっても有益な戦略となるでしょう。
このような施策を参考に、皆さんのビジネスでも「ターゲットの課題を解決するためのアイデア」を見つけてみてはいかがでしょうか?マーケティングや広告のヒントとして、この記事が少しでも役に立てば幸いです!
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